「やった」課

「やる」と心の中で思ってたら、すでに行動は終わっていたんだ

【書評】「世界で働く人になる!」なら結局人としての魅力が必要みたいよ

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読みました。
国連職員を10年以上務める田島麻衣子さんによるグローバル人材への入門書。
世界で活躍するにあたり、異文化のビジネスパーソンといかにコミュニケーションをとるかというのが主な内容。
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(国連WEP国連世界食糧計画のアイコン)

経歴に興味がわいて勢いで読了。
国際的な話題をここまでフラットに述べる意見はネットになかなか無いですね。
新鮮な読み応えでした。私に世界で働く予定は一切ないです。


概要

目次
1章 「日本人の強み」を生かして働く
2章 世界で活躍する人が必ず持っている17の共通点
3章 言葉を超えた「コミュニケーション力」を鍛える
4章 ゼロから最短距離で英語力を身に付ける方法
5章 「英語で話す力」を伸ばすヒント

このうち、ちゃんと役に立つ内容は本書にお任せするとして、
私が読んでいて思わず笑ってしまったエピソードを3章から紹介します。

実は繊細?アメリカ人

あまり海外の方との接点がない僕は、てっきり日本人以外の人種はみんな豪快で会うたびにハグしてるようなイメージをもってました。
でも実際はスキンシップやパーソナルスペースの距離感は国によってそれぞれ違うらしく、その中でもアメリカ人について案外保守的な距離の取り方をするらしいです。
「いかにして同僚からのハグをブロックするか」といった内容のウェブ記事も出ているそうですよ。

もしかしたら日本人からするとHAHAHA!とか笑いながら豪快にふるまっているように見えても、案外本人の努力によるものだったり?
「マッチョで活発なほどよい」というイメージに苦しんでいる内省的なアメリカ人が想像よりたくさんいるかもしれませんね。
(TEDでもそういうスピーチありました。)
こういう知識があるだけで、これから出会う人に安易な思い込みをしなくてすみますね。
僕は日本人でほんとよかった。

終わりに

はっきり言って本書はハウツーとして読むと物足りないかもしれません。
最初に目次だけ見たとき、僕も普遍的すぎない?と感じました。

でも国際的な舞台で長年活躍される田島さんの実体験を交えたエピソードはどれも無駄な飾りがなく、素直に腹落ちしやすいものです。
これは勉強する本ではなく、経験者からエピソードを分けてもらうような読み心地。
結局世界で働く人になるには人間的な魅力、それを作り出すたくさんの実戦経験が必要なんだなと、納得しきりの一冊でした。

ちなみに僕はカラキシですけど、
英語の勉強についての内容はさすが国連職員、実践的で説得力が抜群でした。
「資格や点数でなく実戦で使える英語力を身に着けたい!」という人はこの本にさらなる価値を感じることでしょう。