【レビュー】「佐藤可士和の超整理術」は体現者の説得力がすごい
こんにちは、denです。
「佐藤可士和の超整理術」を読みました。
なんと2007年の本。つまり10年前!(2017/06/20)。
たしかに本書で佐藤可士和氏の手掛けたプロジェクトとして紹介されていたのはdocomoのN702iD。
まず公式サイトの画像が荒い…。
うわぁー懐かしー!!!!!高校時代に愛用してました!
しかしその整理術のエッセンスに古びたところはなく、普遍的なルールとしてあり続けるであろうものでした。
僕自身、「うんうん、たしかにそうだよな」とか「わーこれ思ってたー!!」と安心しながら腑に落とし読み進めることができました。
何で読んだの?
自分のパフォーマンスの高いときと低いときがあって、低いときはとくに部屋が散らかっていることに気づきました。。物質的にも精神的にも整理されている状態がポテンシャルを上げる秘訣なんじゃあないかと考え、「整理の鬼」のイメージがあった著者の本を読むことにしました。
それではさっそく本書の紹介を。
概要
仕事も頭もスカッと爽快。空間・情報・思考のもやもやを一刀両断!気鋭のアートディレクター、秘技初公開。
著者紹介
アートディレクター/クリエイティブディレクター
1965年東京生まれ。博報堂を経て「サムライ」設立。スマップのアートワーク、キリン極生の商品開発から広告キャンペーン、TSUTAYA TOKYO ROPPONGIのVIと空間ディレクション、ファーストリテイリング、楽天グループ、明治学院大学大学のブランディング、NHK教育「えいごであそぼ」のアートディレクション、NTT DoCoMo「FOMA N703iD」のプロダクトデザイン、ユニクロNYグローバル旗艦店のクリエイティブディレクション、国立新美術館のVIとサイン計画等、進化する視点と強力なビジュアル開発力によるトータルなクリエイションは多方面より高い評価を得ている。
(引用:Amazon:URL:https://goo.gl/trvpBi )
とのこと。では僕が読んでみての要約です。
個人的要約
整理の目的は「本質をとらえること」
どんな整理もプロセスは3段階
状況把握
医者のようにクライアントと問診することで現状に関する情報を得る
視点導入
情報に自分なりの視点を持ち込んで情報の関係性を見出し、問題の本質を突き止める
課題設定
問題解決のためにクリアすべき課題を設定する
整理のレベルも3つ
空間
物理的な整理。不安・「とりあえず」との闘い。「とりあえず」とはいったいいつまでなのか?を明確にして、ほとんどの場合はその場で即決断してすぐやること。
情報
状況の整理。あるべき姿=ビジョンを探るための切り口となる視点を持ち込む。まずは俯瞰の視点から見るところからはじめる。
思考
自分やクライアントの思考の整理。言語化することで 無意識にあることを意識化する。他人事を自分事にする
グッっときたところ
「 デザインは装飾ではなく、機能を突き詰めたところに生まれる」
という思いがあるから(後略)
という一節を読んで、初めてデザインってそういうことなのかと腹落ちした感じがありました。
もちろん実際にはそれだけではなくて、装飾がデザイン上大きな役割を果たすこともあるでしょう。ただ佐藤可士和氏に流れる美意識がこの整理しきるスタンスであること、その研ぎ澄まされたデザインに僕自身共感するところがあったということです。
10年ほど前になんとなくdocomoのN702iDを選んだことも含めて、まるごと一気通貫に、納得できた素敵な考え方だと思いました。
まとめ
整理は
・とりあえずとの戦い!
・俯瞰で状況を把握することから!
・思考は無意識を言語化して意識化する!
この他にもたくさん見どころがあったんですが、特に大事なエッセンスを3つ挙げるならこれだと思います。
終わりに
文章自体もすっきりしていて読みやすく、いちいち納得感がありました。そうなんだよーいやー俺も思ってたわー10年位前から思ってたわーみたいなこと考えながらあっという間に読み進められました。
メタ的には考えてるだけでも時々やってるだけでもなく、体現している人の説得力は違うなと感じ入った次第です。整理の鬼の印象もあながち間違ってはいませんでいしたね笑
僕は0秒思考やってるので無意識の言語化はそこそこなんですが空間の整理がからっきしで…笑
まずは眼前にひろがる「とりあえず」と戦っていこうと思います。
以上、情報共有でした!